通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

I can speak English and Japanese.......so what?

師匠にはずっと「通訳するときにあー、えー、を言うな」と言われ続けてきました。

 

もちろんそれは英語でも um, ah というフィラーを入れるな、ということでもあります。次のwhat to sayがすぐに出なければ黙ってればいいのです。

 

 

 

 

 

 

 

通訳者として呼ばれる会議において、もちろん海外からの参加者が日本語を理解していないことは当然のこととして、日本人で本当に英語が分からないから通訳してほしいという会議は今少ない感じがしています。

感じがする、というのはすごく主観的なことだからです。日本で発生する通訳案件にすべて行った感想ではなく、私が出席してきた会議の総評だからです。日本人参加者50名いても分からないのは1名だったりします。

 

そうした会議でなぜ通訳者が呼ばれるのか考えてみると。

通訳者に英語をしゃべらせておいて、その間通訳者が言っていることはチェックをしつつ、自分は頭を回転させて次どのように会議を運ぶか考える方に、エネルギーを使う。英語が分からないから話せないから通訳者が呼ばれるのではなく、効率性を高めたいため、正確性を期すためなんだと思います。10、20年前とは通訳者の求められるレベルが上がっているというのはホントの話なんだろうなあ、と。人並みに英語が分かってそれなりに英語が話せるくらいでは、通訳者をわざわざ呼ばなくても事足りる時代なんだろうなあ、というのが肌感覚です。ふとすると今日わたしいる意味あるんだろうか、と思うくらい英語に不自由しているお客様は少ない印象です。

 

 

そうした時代にあって、冒頭の2文が持つ意味も、きっと昔より重くなっていると思います。どういうことかというと、(逐次通訳で)ひとかたまり訳す際に um 、えー、が3回でも入ると聞いている人たちが顔を上げ始めます。通訳者の顔をしばらく見ます。

もちろんスムーズに訳しても間違っていたら無意味ですが、「勢い」「流れ」があると聞いている側が安心です。聞いている側のレベルが上がっているので、正しく訳しているだけでは十分ではないということ。

 

正しく、止まらずに、こころに伝わる英語、日本語。が理想。

明日も心は熱く頭は冷たく。

前に進みませーう