通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

ブレずに。

勝とうとせずに一手でも負ける瞬間を遅らせるようにコマを動かす、というのが徒然草に出てくる一幕です。

 

 

バッターボックスにたって、バットを振って球を飛ばすのも、精神は同じ。

通訳も右に同じ。

 

つまり、打とうとするとフォームが崩れます。意識は打ったあとの、塁に出る方にあるから、ボールを求めて自分から前のめりになります。フォームが崩れると何が起こるかというと、普段の自分の当たり前のスイングをしても当たらなくなります。当たっても、たまたまです。だいたいがショボい内野ゴロです。

 

どうすればいいか。

自分は動かないで、引きつけます。

 

立ったら、重心があります。点と、頭のてっぺんと、地をつなぐ線があります。そのフォームでいて、ベストな距離に球がきたら、バットを振ります。

 

通訳に関するあらゆることも、これが当てはまるなと感じています。

 

 

通訳そのものにおいても、仕事の予定も、お客様からのお声も。

 

追わないで引きつけた方が上手く行くのはボールの打ち方だけではありません。

 

でもプロの野球選手でさえ分からなくなって前のめりになって、フォームが崩れます。解説者が指摘していることは、基本的なことだったりします。

 

大事なのは、基本的なことも出来ないんじゃプロって言えんの?と思うのではなく、プロ野球選手でも基本的なフォームが崩れていることに気づかないでついつい前のめりになることがあるということは、通訳者でもそれはあり得る、と気づくことだと思います。

 

 

求めるのではなくて、環境に左右されるのではなくて、仕事の難易度に左右されるのではなくて、自分のフォームを、自分の求めるレベル感を、ブレずに持つということだと思います。