通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

電話会議で鍛えて


leogirl.hatenablog.com 

 

2年前にこういう記事を書いてます。強靭なリスニング力を。クリアな音が入ってこなくてもそれを当たり前と思わないといけない、と。これは社内通訳者の時代ですが。

 

 

それに加えて、やはり慣れも大事な要素かなと思います。今年に入ってから電話会議やビデオ会議システムを使った会議の通訳が増えました。多少は慣れてくるものです。

 

来日するより、うんとコストが落とせるので、同じことが出来るなら誰もがそうしたいでしょう。通訳者を除いて。

 

通訳者としては音が聞こえてきたら出来るのか?と聞かれても100%とは言い切れないのが実情だけれど、音が聞き取りにくいのはそれだけで実力が7掛けになる感じがします。音が取れないのはつらいです。もはや環境が悪いのか、自分のリスニング力がないのか、自信をなくすほどです。ただ有り難いことに今色々な機器が出回っているので集音できないことはありません。電話会議が多くて聞くだけで大変な思いをしている人はなにか集音対策考えた方がいいかもしれません。音がしっかり聞こえるというのはそれだけで安心材料です。

 

 

電話会議のなんだか嫌な感じというのは、音だけではありません。

1人ならまだしも、電話の向こう側に10人くらいいることも普通です。誰がどんな風に話しているかが見えないだけで、なんだか必要な情報がない気がしてしまうのです。

 

同時通訳をしていても、海の向こう側のどこか快適なCEOオフィスに座っている社長の口元を見たからといって、同時通訳スキルが増すわけではありません。が、それでも見えているのと、音だけで同時通訳するのと、なんだか大きく違うものなのです。

 

 

 

そうした様々な点もやっていくうちに電話越しの音にも、相手の話す姿が見えないことにも徐々に慣れて通訳しやすくなってきます。相手が変わっても同じです。今度そうしたことに慣れていくと、部屋に外国人が来て話しているのを聞くと、もはや感動です。ありがたーい、という。

 

 

電話会議をやっていると、聞いている向こうも通訳者が見えないわけですし、誰の発言を通訳しているのか分からない、そうした当然の事実にも気づきます。自分のデリバリーを考えるようになります。ストレスやイントネーションはもちろん、文と文の間のポーズも大事になります。話すスピードもそうです。

 

 

どこまでいっても、伝えたい人と、理解したい人のことを考えることがこのお仕事の前提ですよね。自分のことでいっぱいいっぱいにならないでいいような集音対策や、座る位置の調整をお客様とするだとか、通訳者にも出来ることはあります。