通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

リプロダクションとか。

同時通訳が少し出来るようになったら、リプロダクションをするときに聴きながらもう頭で軽く訳してしまうと、記憶しやすくなります。これは結局逐次通訳をやっていることになりますが。

逐次通訳は、同時に軽く訳しながら聞いておいてノートをとりつつ、あとでまとめて綺麗な文章で出す、ということなんですよね。

 

延々と無機質に続く円周率を暗記出来る人は、数字だけを暗記しているのではなくて数字を使って即座にストーリーを作っているというのを聞いたことがあります。

リプロダクションは全く暗記とは異なりますが、想像できる、言ってる意味が分かること、話しているストーリーの流れが分かると、リプロダクションしやすい。

 

 

記者会見のような事前資料が一切ないような仕事は不確定要素が多く、脳の動きがまた違うので別だとは思いますが、

ただ通常の同時通訳、もしくは逐次通訳で、やはりリプロダクションは効果があるんだろうなと今でも感じます。耳で聴きながらもまだ口から出せていない情報をあとから付け加えて話す、ということをやるにも、記憶力が大事だからです。記憶力は暗記力とは違います。数珠のように連なるストーリーをすっぽり塊として頭に取っておけるということです。大事なのは、ストーリーです。中身です。何を言いたいか、という。

次が前置詞で、次はprogressingで、と細切れに覚えようとすると、全体のストーリーを掌握するエネルギーが脳に残されていません。

脳エネルギーを効率的にキュッと集中させて情報を吸い上げるには、細かい単語のつながりは気に留めるべきではないと思います。