通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

自分にクリティカルに。

通訳の仕事は自分で録音でもしていない限り、どのような調子で通訳をしていたか、までを振り返ることはなかなか難しいです。逐次通訳も、同時通訳も同様です。

 

逐次通訳で自分が何を言ったかは、通訳ノートを振り返れば大体思い出せますが、何を言わなかったかは、思い出せません。自分がノートをとっておらず記憶にあって通訳したものを全部思い出せないのももちろんですが、自分が分からず、もしくは聞き取れず落としてしまったものに関しては一生分かりません。

 

そういう意味で音とスクリプトがあるもので自分に厳しく練習しないと、井の中の蛙になりますよね。通訳学校って場所はなんて有り難かったんだと思います。

 

逐次でも同時でも、形よく通訳をしていて無事会議が終わりお客様が満足していれば、『ココを落とした』『あの部分を言わなかった』とはならないかもしれないけれど、話していたスピーカー本人は全部伝わっていると思っているわけです。本人になりきって通訳するにしても本人にはなれないので、勝手に付け加えないことは当然、勝手に落とすことも出来ません(落とさないように努めていて落としてしまうことはありますが

 

練習段階で落としているものがあるなら、本番でも100%落としているんですよね。言い訳ではありませんが通訳者は人間だからミスをします。いつでもどこでも100%完璧な人間なんていません。それでも通訳のお仕事をさせて頂いていることに、改めて有り難いなと思うこの頃です。