通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

通訳業務と通訳学校のつながりは、本当に、深い

通訳学校で新しい教材に手をつける時、単語リストが配られるか、どんなトピックを扱うか、講師が教えてくれるはずです。

 

これは、仕事でも同じです。

何が出てくるか分からない通訳案件は、それほど多くないと思います。

通常は、スピーカーは誰で、オーディエンスは誰で、会議形態は何か、目的は何かが事前に分かります。単語リストはもらえません。が、上記のヒントで大体どのあたりをリサーチ及び勉強すればいいのか分かります。

これは一朝一夕にできるものではないと思います。

わたしが通訳学校入学して間もなく扱ったTPPの教材がありました。

今振り返っても笑ってしまうくらいしかリサーチしませんでした。TPP交渉参加国くらいしか調べなかったと記憶しています。。参加国だけ分かっていても良い通訳が出来るはずがありません。それぞれの国の貿易制度から、国内事情、場合によってはイスラム圏の場合ハラールといった宗教関連の制度も知らないといけないかもしれません。

リサーチするにも訓練や慣れがあると、実際に仕事をするにも楽だと思います。リサーチする範囲も、勘というのが働く気もします。そういう意味で、柵で覆われた環境である通訳学校はありがたいです。

 

 

通訳者はスピーカーの「代わり」になって話す仕事であることを考えると、スピーカーと同じ知識レベルに到達するのは不可能ですが、少なくともそのスピーカーが空気に感じているほどの当たり前の背景知識を頭に入れて、『武装』したうえで業務に当たれば、命拾いします。

 

 

とりあえず今のところの、通訳業務前に必ず使う情報源はこんな感じです

 

ー日経電子版:主要メディア電子版であればどこでも出来ると思いますが、キーワードを入れて横ぐし検索出来ます。『アラブ首長国連邦』であれば、ドバイ原油関連の投資情報から、国際、政治、そして最近ニュースになったサウジアラビア皇太子が落札したとされるダヴィンチのキリスト画まで。

 

ーThe Wall Street Journal:購読していると英語、日本語どちらでもニュースが読めます。上記と同様キーワード検索で、ニュースの日英表現が探せます。特に金融市場、経済関連の表現が勉強になります。市場に影響を与える国際政治のニュースも日英で読めるので、ありがたいです。

 

これまでサイトトランスレーションをする目的では、読売や朝日の社説で十分でした。オンラインで無料です。それほどたくさんサイトラは出来ないですしね。ただこれから金融、経済関連のテーマは逃れられないと思ったので、The Wall Street Journalで日本語、英語で情報収集と勉強です。

 

The Wall Street Journalではカバー出来ない日本コテコテの英語ニュースはJapan News購読で解決しています。The Wall Street Journalではカバーできない、例えばJA全中とか、自衛隊防衛省関連、与野党の動きから税制改正などなど。これを英語で読めるのは本当にありがたい話です。

 

ーWikipidia:信憑性が怪しい記事もありますが、基礎情報を知るのに重宝しています。

 

Google Earthの3D:国の位置関係が手に取るようによく分かります。2DのGoogle Mapではなくて3DのEarthなところがいいんですよね。北朝鮮、韓国くらいなら肌感覚で『あのあたりで、どの辺が境界線、中国が隣国で』と分かりますが、例えばオマーン、ドバイ。米国のウィスコンシン州と、カナダのオンタリオ州の位置感。

 

ーあとは必要とあらば本屋に走ります。今更そのネタ、基本から誰か教えて!という時は、池上彰さんに限ります。

 

 

 

習うより慣れろ、と言いますが、言いえて妙です。

通訳市場に一度出たら、どこまでリサーチしたらいいのか、誰も教えてくれません。 

通訳学校にいる間に、その疑似体験をたくさんして勘所をつかんでおくべし、です