通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

時間をとって自主練しよう

今更ですが気づいたことが、しかし肌で感じたことが二つあります

 

 

ひとつめ。

通常の速度の日本語から英語の同時通訳で適用出来る心がけと、

記者会見のような待ったなしのスピードで進む同時通訳の心がけは違うということ。

 

 

それは、始まる前に心がけをリセットしておかないと、どちらにしてもうまくいきません。

 

特に8語ほど遅らせたシャドーイングをコンスタントにやるようになると、話しながら聞く感覚が体に染みついてきます。この感覚を忘れずに同時通訳しよう、と思えば思うほど、この2つのスタンスがあることを忘れてはいけない、とも思うわけです

 

通常の速度の同時通訳では、少し引っ張れます。

もう少し聞いてから文章を作った方が、一文が綺麗に出せるし、聴いている人にも分かりやすい。

 

それを記者会見通訳でやると、まず崩壊します。12語くらい遅れていても完全に全部聞こえる方は出来るかもしれませんが、私はそんなに引っ張れません。

体言止めになろうが、単語だけが単体で宙に浮こうが、出しておいて、後でそれを意味が通るようにくっつける。単語を単体で出したりするのは、少し格好がつかないので、文章を細切れに作ります。

 

『先の衆議院選挙では』

ときたら、

衆議院選挙が先日ありました』

と、S Vにするのです

 

句をつくり、thatのあとに節をもってこようと目論むのは、私にとっては時期尚早です。その思惑通りに日本語が聞こえてこなかったらどうするんですか、ということです。まだ聞こえてこない日本語に期待を寄せるより、聞こえてきた日本語を理解出来る範囲で文章にした方がよいのです。

 

 

 

ふたつめ。

試合に出て学べることもあるけども、自主練や練習試合でやはり細かい点検をやらずしてレベルアップは図れないということ。

この点に関しては以前社内通訳だった際にも感じていた点です。

毎日忙しく、一日同時通訳、逐次通訳と、通訳三昧の日々でした。

 

が、今持てる力で戦い続けると、擦れてくるということ。その擦れてる感じが、こなれてきて、味が出てくる、つまり、場慣れします。場慣れしてくるがゆえに、レベルアップしている感じがする。

 

そう、レベルアップしている感じがします。

しかしよく考えてみると、今持てる力で、バットでブンブン振り回しているだけ、だということに気がつきます。毎回nice to meet youでは、伸ばせないものがあると感じています。

 

 

単語の使い方、距離感の取り方、声の出し方、文章の引っ張り方

立ち止まって時間を取って、自分を点検する、自分を見つめて鍛錬する時間を持たずにレベルアップは図れない、と思います。