通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

通訳と振り子と。

逐次通訳は、

聴いて→理解して→話す

 

このプロセスにはいろいろな要素があって、

単語力、文法理解、リスニング力、読解力(聴解力)、パブリックスピーキング力

 

もっとあるかもしれません。

人によってこの要素が必要、というのは違うかもね。

 

単語力、文法理解は当然のことながら、リスニング力も異論はないと思います。

リスニング力と言っても、例えばシャドーイングを綺麗にできるからといって、意味も一緒に耳に入ってきているかどうかは大事です。音と単語と意味がセットでぐんぐん入ってくる、のがリスニング力としてカウント出来ます。

 

読解力(聴解力)は、

I demand that your team be aligned to accelerate the pace of progress

が聴こえてきた際に、瞬時にこの人は何を云いたいのかを掴めるかどうかです。

この文章をこう目で見れば、高校生でも和訳出来ます。

聴こえてきたものを瞬時に、日本語しか分からない人に対してストンと腹落ちさせるように、自分がストンと理解出来ているかどうかです。瞬時に理解するという意味で、同時通訳スキルを上げると逐次通訳にも相乗効果があると私は思っています。

 

初心者であっても、自ら語る内容を理解しきれていない人が一生懸命話しているのを聴くと、『この人、実はあまりよくわかっていない』ことはバレます。

本来、人に理解してもらうには自分がそれ以上に理解していないといけないのです。

 

 

パブリックスピーキング力は、アナウンサースクールに行かなくても、特別なコースを取らなくても、レコーダーで自分が話すのを録れば、改善出来ること。

 

パブリックスピーキングと仰々しく言う必要もなくて、人に分かりやすく、聴きやすく、話せる力ですよね。他人の立場にたって、どう聴こえるかを意識するということ。

 

 

 

こうした分かりきったことをたまには立ち止まって点検するのは大事なんだろうね。

振り子のように、手慣れたと思っている時がこわくて。

半自動で出来ることが多くなれば、それだけ点検の心がけが必要なんだろうね。

 

徐々に自分の常識と一般常識とずれていることは誰も指摘してくれず、干されていくのがこの職業の恐ろしいところなんだろうなあ、と猫に餌をやりながら思う夕方でした