通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

スピリットを届けるような仕事がしたい

今日はどんな通訳者にゆくゆくなりたいと思っているかちょっと書いてみます。通訳を目指している方、目指そうとしている方、通訳を既にやっている方の中には違う意見の方もいらっしゃるとは思いますが、言論の自由ということでお許しください。

 

通訳者は音声変換機械じゃいけないと思っています。

数年前に通訳者目指そうかなあ、って思ったとき、こんな苦笑いされるような通訳者にはなりたくないな、って思う要素がいくつかありました。日本語から英語にされるのを聞いていてうまいか下手かは、英語が出来る日本人でもそこまで鋭く分かる人は少ないと思うのですが、英日の場合は私たち日本語ネイティブなのでその上手さ度合がすぐ分かります。

 

・英語が多少分かる日本人(たとえば当時の私)が英語を聞いていて、2つの言語が合っていないと感じるスピーカーとモノトーンな通訳の温度差

・和訳をそのまましました、的な日本語の通訳

 

この二つは避けたい、と今でも思っています。

なんというか、通訳の限界を感じさせます。

 

淡々と違う言語を正確に訳していくだけであれば、もうあと数年もすれば全部Googleなど大手技術系企業が実現してくれるでしょう。機械のほうが何につけても正確です。

そんな時代になっても通訳を呼ばなきゃだめなんだ、と言ってもらえるようになるには、やっぱり2Dな通訳じゃだめだと思います。私の言う2Dというのは英語から日本語へそのまま変換する通訳。通訳者の中では「どんな洗練されたフレーズをひねり出してやろうか」という葛藤があると思います。そうしたことも大事だとは思います。通訳の商品価値をあげていく上においては。

 

私は3Dな通訳を届けたい、って思います。

スピーカーの思い、情熱、トーン、そうした目には見えなくても人間であれば感じるもの。そういうものを伝える通訳者になりたいな、って心から思います。

そうした思いや情熱があるからこそ、人の心を動かせる。

 

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今日ある同僚と話をしたんですね。

ひょんなことから、ある通訳さんの話になったんです。

その中で「あのボスは伝えたい思いがあって、感情があって、そのスピリットをみんなに伝えたいのに、確かに正しい訳でも隣で淡々とそれ言われちゃったら、伝わるもんも伝わんないよね」

 

これだ。って思いました。