通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

通訳

理解までのスピードが勝負

通訳は考えながら回を重ねれば重ねるほど、考えること、感じることが多くなる気がします。まるで生き物です。生きている言葉を生きている通訳者の言葉が引き継ぐんだから、本当に生きているのかもしれません。 英日同時通訳は基本的に待てません。左から右が…

英語の理解は左から右へ

日本語は音節が英語より多いため、同時通訳では同じ情報量を出すとすると多く話すことになります。 それに日本語と英語は語順が異なるため、同じ文章構成ではアウトプット出来ません。しかるべきところで句読点をうっていかないと、英語を左から右にしか理解…

お客様に届いて初めて通訳

通訳は必要悪だとわたしは思っていて、なくて済むなら通訳なんて介さずに直接人間同士会話をしたほうがいいと思っています。 流暢じゃなくても身ぶり手ぶりをつけて話している本人からの言葉はインパクトがあります。それは一人一人がもつオーラがあって、色…

分かり合いたいのが人間だから

お誘いを受けて世界のお巡りさんコンサートに行ってきました。 お巡りさんとは、そう警察です。 今年で24回目だそうですが、各国都市で開かれていて2019年は東京がホスト国。 ニューヨーク警察始め4カ国が参加でした。途中何度も感動して目頭が熱くなりまし…

まだ始まったばっか。

久しぶりに京都に足をのばしました。仕事後に新幹線に飛び乗り、温泉、京料理を楽しみ朝6時に清水寺を拝観させて頂き翌日午前中には都内にいるという強行スケジュールでしたが十分堪能させていただきました。 広い空を仰ぎ見るのは自律神経に良いそうで、気…

in the final furlong to the path that leads to where everything began 6/6

さて、これまでの振り返り最終章です。 2016年3月から2017年3月まで、コンサル企業にお世話になりました。2017年4月からフリーランスになります。 社内通訳は、通訳者をしていて唯一仕事をしながら成長させてもらえるポジションです。 フリーランスになった…

ニュアンスを正しく。

英語も日本語もネイティブが話す形に出来るだけ近づけたいと常々思っています。分かりやすく、ストレスなく聞ける通訳をしたいという私の勝手なパッションですが。 日本人通訳者が聞いていて、通訳されている英語を聞いて理解出来るのと、英語スピーカーが聞…

分からないを放置しない

学者先生たちが集まる会議は相当準備が必要になる。その分野において歩く辞書であり、その分野の先も考え、国の方針にさえ影響を与えうるのだから何を言い出すか分からない。中核情報はもちろん、周辺知識まで全ておさえる覚悟での準備が必要になる。 それと…

just be professional

自分は経験が浅いから、業務を始めて間もないから、と前置きをするタクシードライバーに出逢うことがある。乗客としては目的地に到着すれば別に構わないし、特別困ることもない。 ただ走り始めてしばらくして思うのは、 言う必要あるだろうか? ベテランです…

バランス 

通訳者でいて一番もどかしさを感じるのは、バランスです。 仕事のための背景や用語の勉強と、通訳単体のトレーニングのバランス。 以前も記事にしましたが、通訳者として働いていても腕が上がるわけではありません。試合出場回数が多ければ多いほど腕がある…

2015年春から2016年春強化合宿 5/6

師匠に再会した2015年春から2016年3月の1年間、『死ぬほど勉強したって時期があってもいいだろう』という言葉の通り、通訳トレーニングというより、1年間強化合宿に行っていた感覚に近いです。 同時通訳を始めたのも2015年春でした。 初めてイヤホンをつけた…

アイドリングストップの本科Ⅰと師匠との再会 4/6

2013年秋、本科Ⅰにあがります。 実際に通訳することが多くなり、扱うトピックも政治経済で下調べをしていないと聞きとれても何のことを言っているのか分からない、ということが増えました。 以前もこのブログで書きましたが、この頃から英会話講師の仕事が本…

常にフレッシュな角度で攻めよう

日本語でも飽きられる同じ単語の繰り返し。 通訳は一方の言語を聞きながら、違う言語に切り替えて話しているわけなので、アウトプットのバラエティをつけるのは余計に難しいです。 ただその加減もあります。 ネイティブであれば絶対に繰り返さない訳ではない…

初めての通訳コース入り 3/6

2013年春、英検を取り終わる頃には通訳準備科へ進級と言い渡されていました。 いまでも覚えていますが初めてのクラスは2人きり。通訳になる気はさらさらない頃です。当たり前ですが通訳コースなので、通訳の基本になるノートの取り方からよく使われるフレー…

フリーランスの世界

社内通訳をやめてフリーランスになったら冷たい世界なのかもしれないと構えていました。こんな内輪で喜ぶこともないし、毎日会って声をかけてくれる人もいない、とにかく通訳をして帰ってくるだけ、と。 情けが入らないパフォーマンスベースの世界という意味…

通訳学校をどう選んだか1/6

通訳者になった今の話ばかりでは勉強中の私だったら退屈すると思うので通訳学校当時にどんなことをやっていたか振り返りたいと思います。これまでのブログ記事ですでにどんな経緯で通訳者になろうと思ったかを書いてきました。このブログでのアクセス数が一…

下調べ

実際に通訳をしていてつまずきやすいところは、端的に説明されている資料に現れている単語ではなくて、そのトピックに関する周辺の単語です。 これあまりよく知らないなと思ったら少し調べておく。そうすると質問でツッコまれた時に言葉を尽くして説明するで…

deliberate practice

ぼーっとしようという記事それに続く密度の濃い練習をを書きましたが少し誤解を招きやすい書き方をしたので、もう一度パフォーマンス向上について書きます。 端的に言うと、パフォーマンス向上にはdeliberate practiceとdeliberate restが必要。 deliberate …

密度の濃い練習を

出張は遊びではないとはいえ、それなりにフリーの時間があって、東京での繰り返す慌ただしい日々から解放され、いつもの路から外れて、新鮮な感覚になります。 東京なのにこんなに空が広くて、空気がいつもよりたくさん肺に入るような場所。搭乗フロアから搭…

ぼーっとしよう

今この本を読んでどう休むべきか、少しでもパフォーマンスを上げるために研究中です。Financial Timesでも何度か(それ自体注目されているということだとおもいます)取り上げられていました。 Subscribe to read | Financial Times 通訳を生業にしていると、…

抜かりなく準備を

インターネットがない時代に通訳者をやってみてないので比較はできませんが、今は準備に何でも出来ますね。今日のお仕事でも特に感じました。 クライアントが話す背景や、周辺知識、何を思って語るだろうかということはいまや簡単に調べられます。突然突拍子…

..exquisite.

美しく勝たなければいけない... 仕事中に聞いた言葉です。 スポーツも通訳も同じだと思います。 高いレベルの選手の志というものは、この試合で勝つか負けるか、ではなく 勝つことを前提としたどう美しく勝つかに集中しているものだと知るきっかけになりまし…

be humane

He's just arrived-make sure the door on the hall side locked. Over. Roger that. He's just got on the elevator- he's comin' down in seconds. Over. Roger that. He get out. Roger that. 思ったのは、通訳者はその人の声、だということ。声は身体か…

keep your standard high

服装は自分のためでなく、相手に対して考え身につけるものですよね。プライベートはともかく、仕事では自分の着たいものを着るのでなく、その場に、相手にふさわしい恰好をしないといけません。 夏の街を見渡せばビジネスマンでもシャツの人とジャケットを着…

背景知識

通訳という仕事では、スピーカーが話すことに理解をして、共感をし、違う言語で話します。 通訳者は語学力が優れているから、外国語を聞けば一から何でも理解出来ると思う方がいらっしゃいますが、そうではありません。日本語でも知らないことについて聞いて…

discipline

通訳って難しいなあと自分でやってても思いますが、自分が通訳をオーディエンスとして聴く側にまわったときも特にそう思うのは客観的になっているからだと思います。 なぜかというと通訳は言葉そのものではなく、言葉が持つ雰囲気そのままを伝えることが仕事…

集中しよう

周りに振り回されないって結構難しい気がしますが、自分がやるべきことに集中すると、難しくありません。 変な訳になったらどうしよう、とか、 聞き取れなかったらどうしよう、とか、 バイリンガルのお客様に下手と思われたらどうしよう、とか、 通訳学校で…

スピーディーに、簡潔に

逐次通訳も同時通訳も、全ての情報を綺麗にまとめて一文で出そうとする努力は大切ですが、大抵分かりにくくなります。 同時通訳であれば、日本語に追いつかなくなって途中で文章を捨てるという最悪のケースがあります。捨てるなら単純な文章で情報を出してい…

英語をきちんと聞きましょう

英語から日本語への通訳に関してですが、通訳学校で、そして当然現場ではほとんどの人は当たり前すぎて言わないことがあります。 英語の構文を理解して聞いているかどうか、という点です。 通訳していない時は誰もが分かっています。 英語は単語の羅列を見れ…

通訳現場/学校における身体のいたわり方ー夏編

みなさま夏も真っ盛りですがいかがお過ごしでしょうか。 水分と共に塩分を!とあちらこちらで耳にすると思います。 私は塩分の強い飴に、水を飲む派です。 スポーツドリンク系の甘い水分を摂ると私の場合、食欲の調整が難しいようで、ずっと座って仕事をして…