通訳者Mのブログ

通訳と、人生と。

理想の通訳のはなし。

先日ある案件で西海岸の発音ですね、と言われたことがあった。 東海岸と西海岸の発音の違いが分からないんですけど とは言えなかったけれど。 アメリカ英語ですね、はあっても 西海岸ですね、は初めてだった。 思わず米国のですか?というアホな切り返しをし…

I'm gonna be YOU

そもそも戦の勝敗に絶対などない。 だからこそ考え得る限りの万全の準備をして戦に備えるのだ。それでも必ずうまくいく保証などない。ようは確率の問題なのだ。価値の確率を高めるだけ高めて出陣してもわずかに残っている負けの確率にひっくり返されることも…

明日もきっと、なんてありえない

何をもって満足するか スピーカーが話すことがもう手に取るように分かった、とかクライアントからお褒めいただけた、とか(通訳者が勝手に思う)かっこいいフレーズを使えた、とかトレーニングメニューをサボらずに平日頑張れてる、とか まあいろんなケースが…

日英逐次通訳

会議に出席している人のほとんどが英語を理解していても通訳をすることは、よくある。彼らが聞いていて安心できる速さの、通訳者クオリティの英語を出すことは、会議全体の成功を考えたらとても大事だと思う。 正式な会談であったりスピーチや、時間が迫って…

鉛筆

仕事の準備をする時に書き出した単語やフレーズ、相関関係の整理などは本番に見ることはない。まあ見ている暇がない、と言った方が正しいけれど。 準備している段階で何度か見直して、頑張って覚えることもある。 けれど基本的に一度この単語はなんて言おう…

a minute makes a difference

乗り換え案内をひらく 出発 6:42 到着 7:13 6:46出発にしても、到着は変わらない 6:48出発にすると、到着は7:24に変わる 人生タイミングだ タイミングですべてが勢いに変わるし、 タイミング如何ですれ違いは起きるし、 タイミング如何でチャンスをぎりぎり…

話し方にけじめを

フラメンコではこれまでの流れを一瞬止めるレマーテとよばれるものがある。 あえて訳すと、ケジメ、らしい。 止まることなく動きが、流れが、成り行きで続くと、つまらない。面白みのないものになる。なんとなく、の連続に見えるから、仕切りが大事。 苦味が…

逐次通訳

こう振り返ってみると 2017年4月フリーランスになりたての私は、「全部伝える」の意味を分かっていながら実践できていなかった、と思う。 一歩下がって語られている内容をつかむ勇気がなかった、というよりは 全部言ったから、伝えたのだ、というずるい部分…

一生懸命では今の時代、足りない

本年の幕開けはこの書籍から。比較にもならない忙しさの首相が年末年始に選んだ書籍と知ってさぞ、と思って気合いを入れて読み始めましたが、これほど引き込まれる歴史小説は初めてです。The book of my 2019に早くもノミネートしたいくらいです。 信長と家…

常に満足せず

宮沢りえさんのインタビューが目に入って、美容院でリラックスするはずが、通訳のことを考えるはめになってしまった日のはなし。 自分を評価できない、自信がもてない、もうこれは私の性格で、、と。 「私、自信過剰な人が大嫌いなんです」があるパラグラフ…

quite a year net net

山手線には駅伝出場大学ののれんが下がり 主要駅はスーツケースと人の増加が著しくて あちらこちらで埃っぽく年末年始の足音が聞こえる そして今日も仕事帰りのエスプレッソマキアート たいして変動もしないパフォーマンス ペンとノートとイヤホンと 毎度未…

you finally get to tweak it

初めてはいつもなにか特別 2回目、3回目もその浮足立つ感じは味わえる その浮足立つ感じは緊張だったり、待ちわびていたものが目の前にあったり、何より初めてだからなにもかもが新鮮で。 初めてはいつもなにか特別 それは、いつもの自分ではいられないから…

「念のために」は役に立たない

「念のため」と、「準備」は大きく違う。 念のために、は意識半分。 準備、は意図的。 念のため、と思って書き出しておいた単語はすぐに通訳中に使えない。どこに書いたか見返すのに手間がかかったり、その間に耳が留守になったりする。 準備をするならそれ…

通訳はアートですよね、といった発言に対して

「通訳はアートですよね」 私も本気でそう思うの。 表に出る言葉そのままではなくて、表層の下を走る感情や思いを どこまで、 そしてどんな表現で、 どんな声で、 定義のない「全部」を、どう伝えるか 通訳者というパイプを通ってからオーディエンスには届く…

スタイルをもたないということについて

こんな通訳スタイルでいこう、こういう同時通訳ポリシーでいこう、と決めていても迷う時が来ます。これで本当にいいのだろうか、と。 一つのスタイルで追求した先に初めて、迷いと出逢います。 通訳にこれが正解、はありません。 自分のスタイルを変えること…

何にもムダにはならない

無駄なことをすることで回りまわって、救われます。米国議員が日本庭園を見て飛んでいる虫の名を尋ねます。夏も秋も日本では虫が鳴いています。そのときに焦って答えた虫の名前とついでに「そういえばこの虫はなんていうのだろう」と調べました。あの時調べ…

本物に触れる

ベテランの先輩方とお仕事させて頂く機会が今年も何度かあったけれど、先日はもうお目にかかれないんじゃないかと思うくらい大ベテランとご一緒して。本を読んだりYouTubeで見るより、やはり本物を直接観るって大事だな、と。絵も風景も、人もしかり。本物を…

its spirit

この世にはgentlemenとnon-gentlemenの二つしかない。日本人だってgentlemenはたくさんいる。 同じ駅員でも警察でも、靴屋でも、バリスタでも。 わたしもgentlemenにはなれないけれど、gentlemanのスピリットは学ぼうと思う。男女関係なく、紳士な対応をされ…

you deserve more

グローブをしてバス停で待っていた THE TESTAMENTがなかなか手ごわくて読み終わらない 吐く息が白い 蛍光灯に囲まれたCELINEのモデルが見つめ返している 全ての始まり いつもの街で言葉を交わして、考えをシェアして、共感を覚えて she would be the one non…

el amor?

大きく落ち込んだときも、リラックスしたい時にも読書がいい。 読書の何がいいって、言葉が刺さるし、悩みや、忘れたいことから少しの間でも心が解放される。 大きく落ち込んだときに、なぜそれが起きたか考えることも一つだけれど、 全く違うことをして気分…

読書で言いたいことをつかむ力をつける

www.ted.com 読みやすいトピックである程度知っている内容を英語で読むと、抵抗なく楽しむ読めます。政治・経済雑誌ばかり読んでいると、なんとなく訳しながら読もうとしてしまうし、知らない単語をピックアップしたくなるし、どうしても「お勉強」になりま…

リプロダクションと逐次通訳

疲れている時にはこんな簡単な一文さえも出来ないのか、と思うほど、集中力と理解力が必要なリプロダクションです。 甘いものでも食べて頑張れる時は、3文、4文と伸ばしてみたり、もしくは風景が見えやすいもの(話されていることが想像しやすいもの)の時は…

無意識のレベルにまでシステムを

ダンスの足の運びも理屈があって、システムがある。 通訳もおなじ。 次に聞こえてくる英語、日本語が分かりにくくて分析や理解に多少時間がかかっても、苦労しても、アウトプットには支障がないようにする。そのためには、前の部分の終わり方から意識をしな…

動詞を大事にしよう

英語から日本語への通訳。 1つ思ったのは、日本語から英語にするときにも、逆でも、動詞を補って完成した文を作り続けていくことが大事だということ。 日本語は述語がなかなか出てきません。何かしら動詞を補って文を作る必要があります。そういう意味で、予…

enjoy at present

過去と今と、未来は繋がっている

テクニックの前に本質

運転は、目の前の道路でなく進む先を見てハンドル操作する。 スピーカーの訴える風景を、違う言語で語る。 なにか伝えたい時は、相手の目を見て。 吸い込みたいなら、まずは吐ききること。 そうやって大局的な視点で教わったことは、精神状態ギリギリの時に…

今宵に華を。

マイクをつかんで少し下向きに 真っ白いノートを見下ろして、ペンが出番を待つ スピーカーの横顔を見る。皆さんの方を見渡して微笑んで、口を開いた。 さあ始まる、の緊張の瞬間。 私の好きな瞬間。 スピーカーが話し終わって、マイクに近づく ノートを見下…

目的を考えよう

通訳は誰のためのものか、ということ。 服はビジネスなら相手のため。 プレゼンはお客様のため。 手術は患者のため。 なんでも目的は存在している。 通訳は明らかに聞いている人のため。そして、話している人のためでもある。 二つのものの間に入るのが通訳…

ご挨拶

スピーチやご挨拶等を逐次通訳ですることがあります。 国内外企業、国内外政府、と様々です。 通訳うんぬんよりも、もしかしたら好き、嫌いが分かれるところかもしれません。 ですが今日は大勢の前でのご挨拶通訳の話です。 原稿があろうとも、なくとも、私…

ハートを通訳しよう。

通訳ばかりやっていたら真っ直ぐに成長出来るほど、簡単じゃない。 無駄かもしれないことを、楽しむ。 人の話を聞くことだって、そう。 読書もそう。 音楽を聴くことも、 新聞を読んだり、 たまには英文雑誌広げてみるし、 海外の友人にねえ最近どうしてる?…